いわゆる「ピュアオーディオ」の世界に入るつもりはないが、オンボードのサウンド機能ではなく、外付けのコンポやサウンドカードなどを使って、もっと良い音を聴きたいと前々から思っていた。
iStoreで購入した音楽やCDからインポート(リッピング)した音源は、ぜひ良い環境で聴きたい。
しかし、とても高そうなイメージのあるPCオーディオだが、中国製のアンプ、いわゆる「中華アンプ」を使うことで、格安でPCオーディオを整えられるようだ。
そこで”関西のアキバ”こと大阪の日本橋で必要なアンプなどを購入し、自分なりに良いオーディオ環境を整えてみた。
そこでNFJ(North Flat Japan)社が販売している真空管プリアンプ「FX-AUDIO- TUBE-01J」とパワーアンプ「FX-AUDIO D302J+」に出会い、なんと併せて14,000円弱で、真空管つきで格安の良質なPCオーディオ環境が手に入ったのだ。
2018年01月07日更新:リンク張替えと共に、プリアンプの項目を一部書き直し
真空管との出会い
現在では、ラジオからスマートフォンまで、ありとあらゆる場所で半導体が活躍している。
だが半導体がなかった大昔は、ラジオから大型のコンピューターまで、ありとあらゆる場所で真空管が活躍していたのだ。
今でも超高級なオーディオやギターアンプなどでは人気らしく、実際にギターアンプに搭載された真空管を友人に見せてもらったことがある。たぶん、最新の高度なデジタル回路とは違った音なのだろう。
だが、真空管アンプはとても高いので、殆どあきらめていた。
ところが先日、”関西のアキバ”こと大阪の日本橋を歩いていた時のこと。
ふと表通りにある「フレンズ」というパソコンショップに立ち寄ったところ、最近はやりの「ハイレゾ音源に対応」と宣伝されたアンプが実演展示されていたのだ。しかも、思ったより安い。(3,000~12,000円程度)
そして、なんとなく陳列棚を眺めていると、4,980円の真空管プリアンプが目に留まった。しかも真空管が付属しているという。
ちょっと悩んだ末、7,800円のオーディオアンプ(パワーアンプ)とそれぞれ必要なACアダプター(別に買う必要がある)も頼んで、合計14,000円強をクレカ一括決済してしまった。
激安アンプの正体
今回買ったパワーアンプと、パワーアンプとパソコンの間に挟んで使う真空管プリアンプは、両方ともNFJ社というメーカーが作っている「中華アンプ」の一種だ。
会社のウェブサイトやブログをみた感じでは、中国で製造・先行販売して、フィードバックを元に日本向けにチューニングしたのを国内で販売しているようだ。
プリアンプ「FX-AUDIO- TUBE-01J」
FX-AUDIO-
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プリアンプとは、CDやレコードなど複数の音源から聴きたい物を選んで、ボリュームや音質を調整する役割を持つアンプで、最終的にオーディオスピーカーへ出力するパワーアンプ(またはメインアンプ)の手前に設置する。 1
この製品は、入力できる音源は一つだけ。ボリュームと入力ゲイン値の調整ができる。
パソコンとこの真空管プリアンプ「FX-AUDIO- TUBE-01J」を繋ぐ場合、ピンジャックのあるUSB-DAC(サウンドカード)を用意するか、イヤホン端子から赤白のピンプラグに変換するケーブルを用意しよう。
音質にこだわるならオンボードのサウンド出力を使うより外付けのUSB-DACやサウンドカードを買った方がいいだろう。
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なお、先ほどのプリアンプも含めACアダプターは別売りなので注意しよう。この記事に載せているACアダプターは、TUBE-01JとSQ3Jに対応している。またDAC-X4Jも、NFJ公式ブログの過去記事を読んだところ、同じACアダプターが使えるようだ。
真空管プリアンプの注意点
真空管は電球のような構造をしたガラス製品なので、乱暴に扱わず丁寧に取り扱うこと。
組み立てるときにはピンとソケットの向きを合わせて差し込む。
また真空管の構造上、正常に動くまでは時間がかかる。
だから実際に使う前には、ボリュームを左端まで絞って、30秒から1分以上は電源を入れておく。
ところでネットで調べてみると、この真空管は「6J1」という規格が使われており、「6AK5」 2や「5654」などの規格と互換があるようだ。
つまり動作保証外になってしまうが、真空管を取り替えて音の違いを楽しめる…らしい。
なおNFJ公式ストアでは、交換球の販売をしているので、そちらから初めてもいいかも知れない。
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フルデジタルアンプ「FX-AUDIO- D302J+」
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先ほどの真空管プリアンプだけでは、オーディオスピーカー(パッシブスピーカー 3)は鳴らない。そこでパッシブスピーカーが動作できる電力まで増幅するのが、パワーアンプである。
このD302J+は、デジタルからアナログまで様々な入力端子を備えており、これらを内部のプロセッサで処理した上で、オーディオスピーカー 4やヘッドホンに出力するフルデジタルアンプだ。いわゆるUSB DAC(Digital-to-Analog Converter)も兼ねている。
対応している入力は、
- 光デジタル角型端子
- 同軸デジタル端子
- パソコンからのUSB接続(Type-B)
- 赤白ピンジャック(RCA端子)
である。真空管プリアンプの出力は、この赤白のピンジャックへ繋ぐ。
まとめ
この「TUBE-01J」と「D302J+」、そして市販のオーディオスピーカーを組み合わせれば、あっという間に真空管つきのPCオーディオ環境ができる。更には、最近はやりのハイレゾにも対応しているようだ。CDより音が良いらしい。
しかし、オーディオスピーカーはよく分からないので、今まで使ってきたPCスピーカーを、真空管プリアンプとD302J+のアンプ経由で使っている 5。
いつかはオーディオスピーカーを接続して、良質な音楽を楽しみたいと思う。
次回の記事では、プリアンプとアンプのセットアップについて取り上げたい。
2017/10/05追記
まずは真空管プリアンプを組み立てて、外付サウンドカードとPCスピーカーの間に挟んで使ってみた。これだけでも、随分と音が良くなった。